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  <title type="text">毎日がエイプリルフール！</title>
  <subtitle type="html">妄想散文置き場、時々日記。小説リストは左からどうぞ。(R)は18歳以下は見ちゃ駄目よ☆です。</subtitle>
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  <updated>2007-08-04T03:46:44+09:00</updated>
  <author><name>カワセミ</name></author>
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    <published>2009-06-07T00:08:39+09:00</published> 
    <updated>2009-06-07T00:08:39+09:00</updated> 
    <category term="小説目次" label="小説目次" />
    <title>小説インデックス</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[友情を通り越した愛情とかそういうBLものばっかり。<br />
説明のところに（R)がついてるのは１８歳未満の方は見ないでください。<br />
<br />
(old&uarr;new&darr;)<br />
<br />
ハルヒ<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/1/">反逆する爪先</a>/古＋キョン（古&rarr;キョン）、古泉君の悪い癖<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/2/">世界が終わる夢を見た</a>/古＋キョン、欠けた存在<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/4/">僕たちは靴の紐で繋がる</a>/古キョン、ぐだぐだいたちごっこな二人<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/12/">幸福よりも先にあなたを思って泣きたかった</a>/古&rarr;&larr;キョンハル、自虐古泉と可哀想なハルヒと被害者キョン<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/14/">蜂蜜に溺れる五秒前</a>/古キョン、未完成カップル近日中に激甘警報（R)<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/17/">これは恋ではない繰り返すこれは恋ではない</a>/古&rarr;キョン、挙動不審者な古泉<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/19/">さよなら世界あなたはいつも氷のようで</a>/古&rarr;キョン、被害妄想な古泉<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/20/">Goodby,and nice to meet you,world.</a>/古&rarr;キョン、古泉がいっぱい的なパラレル<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/27/">馬鹿だなあ、それは</a>/古キョン？、SOS団集合時間より一時間前、寒い日<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/28/">駄目人間製造器</a>/古キョンむしろ古＋キョン、冬に現れる魔物<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/29/">明日はカレーかオムライス</a>/古キョン古、こんな顔の古泉見てみたい<br />
<br />
・同居生活　<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/9/">プロローグ</a>/<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/10/">１</a>/同居してうだうだしてる二人<br />
<br />
<br />
CONAN<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/5/">唯一がほしいんだって</a>/園&rarr;蘭&rarr;新（&rarr;K）、愛されたいのに愛してくれないのは仕様が無いよね<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/18/">いつになったら</a>/K新K、１３階段を上りたがる二人<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/30/">夜空を請う</a>/快&rarr;新、優柔不断な快斗くん<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/31/">最後に嘘一つ</a>/K（快）&rarr;新、キッドさま死にかけ<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/34/">サ行は寂寥と添い寝する</a>/快新、ぐだぐだに寂しがってみる<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/35/">口紅はシュガーレスでよろしくて？</a>/快新、珍しく甘い恋未満<br />
<br />
・考察for生物　<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/21/">空を飛ぶ生き物</a>/<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/22/">水に住む生き物</a>/<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/23/">恋で増える生き物</a>/<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/24/">憎しみと欲望で減る生き物</a>/<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/25/">そして、黄ばんだ事実</a>/<br />
<br />
Dust　：　<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/32/">＊</a><a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/33/">＊</a><a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/36/">＊</a><a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/37/">＊</a><br />
<br />
<br />
D.Gray-man<br />
・<a href="http://waraiya.blog.shinobi.jp/Entry/15/">悪い夢</a>/ラビ&rarr;アレ（&rarr;マナ）、電波なアレンを好きなラビ]]> 
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            <name>カワセミ</name>
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    <published>2009-06-07T00:03:35+09:00</published> 
    <updated>2009-06-07T00:03:35+09:00</updated> 
    <category term="名探偵コナン" label="名探偵コナン" />
    <title>いつだって予想の右斜め上</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[　ちょっと旅行に行ってくる、と、新一が家を出たのは約一週間前だ。嵐に閉ざされた孤島で高校生探偵事件解決！の記事が新聞に載ったのは二日前。帰ってくる予定だったのは昨日だ。そして俺は家にも帰らず工藤邸で新一の帰りを待っている。自宅には学校の荷物を取りに帰ったぐらいで、生活の殆どを工藤邸で過ごして居る。理由は一つだ。工藤新一が心配過ぎたので。<br />
一日帰りが伸びる、なんてことは普通なら時々あるかもしれない。そう大して心配することでもない。しかし相手は工藤新一だ。一歩外に出れば悲鳴が上がり、どこぞに遊びに行けば連続殺人事件が巻き起こったりする。連絡も無しに一日帰りが伸びるともなれば、確実に何かしらの組織だかなんだかの陰謀やらに巻き込まれていそうなのだ。<br />
<br />
そんなわけでそわそわした日曜の朝を迎えている。帰宅予定は土曜の夜。現在日曜早朝。窓の外では平和に雀がチュンチュン鳴いている。カーテンを開けてあまりに天気が良かったので、落ち着かずに意味もなく変なステップを踏んでみたりした。<br />
トントンとジャンプしながら玄関へ向かう。やはり靴は一足無い。３度目になる靴による帰宅の有無を確認してから、落ち着かないまま台所へ向かった。<br />
冷蔵庫の中身は家主が居ないため揃っている（というのも、新一は簡易に食えるものを置けば置いただけ片っ端から食べていくくせ、しかし肉や野菜の材料には全く手をつけない。その所為であっという間に冷蔵庫の中身が駄目になっていくのだ）。適当に卵とベーコンを取り出して朝ご飯の支度なんぞをし始めた。工藤邸に通い始めてから黒羽快斗の料理の腕は右肩上がりだ。いっそマジシャンじゃなくてシェフにでもなってやろうかという勢いだ。ならないけど。<br />
ジュウジュウと音を立てて跳ねる卵を見ながら、もしも、と考えてみた。黒の組織は二人で力を合わせて半ば壊滅状態まで追い込んではいる。今は時期じゃないと見てそこら辺の活動は控えてはいるが、もしかすると最後の抵抗ということで新一に対して何事かを謀ったのではないだろうか。誘拐とか。誘拐。<br />
考えていたら卵が焦げた。<br />
<br />
半分黒くなった卵とベーコン、トーストをリビングのソファでむしゃむしゃやりながら、いやいやと考える。誘拐だったらおそらく新一なら土曜のうちに片付けてしまうだろう。なんせ孤島での連続密室殺人事件の後なので、テンションは最高潮の筈だ。そんな新一が大人しく誘拐されっぱなしとは考えにくい。ならば他に何が、と考えて、うっかりストーカー説を考えてしまった。<br />
同じ顔をしているので何ともといった感じだが、整った顔をしている新一は随分とおもてになる。うっかり有名高校生探偵なんてことまでやらかしているので知名度は抜群だ。女のファンも多いが男のファンも多い。そう、やっかいなのは男のファンの方なのだと、新一の友人をしてみて実感した。<br />
女性のファンはなんだかんだ言ってファンなのだ。アイドルかっこいいと同じ次元で新一様かっこいいなんて言ってるから、いくらファン人数が多いからとはいえそれは恋愛対象にはならないということだ。権勢しあってもいてくれているので、統制が取れている。<br />
しかし男はまず憧れから入り、うっかり友人なんてものになれてしまったりする。それでもって新一はかっこつけなので、そういうちょっとした友人ならば憧れられたら憧れられたままの新一で接してしまうので、且つかっこつけのくせにちょっと生活が自堕落など抜けていたりするところもあるので、且つ危なっかしいので、あとサッカーのことになるといきなり可愛くなりだすので&hellip;&hellip;要するに、恋愛圏内に入ってしまうことが多いのである。<br />
こと恋愛になると、事件での洞察力はどこいったと言わんばかりの鈍感っぷりを発揮される新一様である。当然相手の気持ちにも気付かないままサッカーの試合に勝てば抱きついたりほおずりしたり感動のあまりあまつさえキスなんかぶちかましてしまったりするのだ。そりゃ勘違いもするわ。この野郎。<br />
&hellip;&hellip;閑話休題。とにもかくにもそんな人らに絡まれていたとしたなら。家とかに連れ込まれていたとしたなら。凶悪犯なら存分に黄金のおみ足を繰り出す新一だが、自分の事を好いてくれている一般市民にならどうだ。さらにそれが自分の友人だったなら。<br />
そんなこんな考えていたら、トーストの上に載せていた卵がベーコンもろとも床に落ちた。<br />
<br />
汚れた床を掃除していたら、テーブルに置いていた携帯が大音量で鳴り出した。飛びついて携帯を取ると新着メールが一件。<br />
&rdquo;鍵開けろ&rdquo;<br />
当然新一様からである。安心したのと呆れたのと憤りが綯い交ぜになりつつ、玄関までドタバタと走った。怪盗キッドの影など微塵も無い走り方だが致し方ない。なんせ新一様のお帰りなのだ。<br />
しかし無事に帰ってきたようで良かった。誘拐にすれ家に連れ込まれたにすれ、帰ってきたということは何らかの解決をしてきたのだろう。うんうんと安心しながらドアの鍵を開け、ガチャリとノブを回して、扉を開いた。<br />
閉じた。<br />
「おいこらてめえ閉めてんじゃねえよ！」<br />
「どちら様ですかここは工藤さんちの新一君の家ですよ！！」<br />
「ばーろぉ俺が新一だ！！」<br />
「どっちかっていうとあんた新子さんでしょう！！！」<br />
「うっせえ！！！」<br />
勢いで扉が向こうに持って行かれ、ドタンとすっころぶ姿が見えて思わず慌てて近寄って後悔した。はだけた胸元からバッチリ見えてしまったのだ。<br />
&hellip;&hellip;ふくらんだ胸が。<br />
「娘溺泉に溺れましたとか言うなよ&hellip;&hellip;」<br />
「ああそうそう、なんか中国で泉に放り込まれてさあ」<br />
「おおおおいいいい！！！」<br type="_moz" /><br /><a href="https://waraiya.blog.shinobi.jp/%E5%90%8D%E6%8E%A2%E5%81%B5%E3%82%B3%E3%83%8A%E3%83%B3/%E3%81%84%E3%81%A4%E3%81%A0%E3%81%A3%E3%81%A6%E4%BA%88%E6%83%B3%E3%81%AE%E5%8F%B3%E6%96%9C%E3%82%81%E4%B8%8A" target="_blank">あとがく</a>]]> 
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    <author>
            <name>カワセミ</name>
        </author>
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    <published>2009-02-25T03:55:39+09:00</published> 
    <updated>2009-02-25T03:55:39+09:00</updated> 
    <category term="名探偵コナン" label="名探偵コナン" />
    <title>ムーンライト・ジェリーフィッシュ</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[　月が顔を出す頃になってようやく新一は目を覚ます。<br />
日の光の中じゃ生きられない体なのだと、彼の両親が言っていた。そういう皮膚を持って生まれてしまったのだと。なので新一は太陽を知らない。だから新一の皮膚は驚くほど白く、触れるのすら躊躇う程透明だった。<br />
<br />
まだ太陽が沈みきらない夕方に、俺は工藤邸を訪れる。新一が起きる少し前に到着しておけば、いくらかでも長く遊べるだろうという魂胆だ。俺は新一が好きだったので。<br />
年頃の子と遊べないんじゃかわいそうだわ、と、知り合いのつてで会わされたのは約三ヶ月前だ。週に二回会いに来て、遊んでやってくれと頼まれた。始めは割の良いアルバイト程度にしか思って無かったが、今じゃもう日課になってしまっている。お金だってもう要らないと言ったのだが、彼の両親は頑固に払うといってきかなかったので、ありがたく今もちょうだいはしている。（そして結局、そのお金は殆ど、新一と食べたいものとか見たいものとかやりたいゲームとかに費やされるのだ。還元はできている、ように思う）<br />
ベルを鳴らすこともなく、合い鍵で工藤邸にあがりこむ。家主の起きていない工藤邸は恐ろしく暗く、手探りで玄関の明かりをつけた。歩きながら屋敷の明かりを点けていく。<br />
二階に上がると一つの部屋のドアが開いていた。不精者め、ため息を吐いてそこへ向かう。<br />
そうして部屋の中に眠るのは一匹のクラゲだ。<br />
ベッドランプで薄明かりに照らされた部屋の中、壁にそうようにしてベッドが置いてある。部屋だけは普通の、一般男子高校生と何ら変わりないような部屋だ。<br />
けれど、ベッドに埋もれた腕は白すぎていっそ透明なのだ。いつか本当にこのまま透けて透明になってクラゲにでもなってしまうんじゃないかと、ちょっと不安に思っている。<br />
閉じられた瞼が小さく揺れて、仰向けだった体がグルンと横を向いた。ちょうどよくこちら側を向いてくれたので、ベッドの横に座り込んで間近でその顔を眺めてみる。腕も白ければ頬も当然真っ白だ。触るのすら躊躇って、ちょっと息を吹きかけてみた。（その行為すら新一を霧散させてしまいやしないかと、すこしやるのに勇気が要った）<br />
睫が震え、ぼんやりとした瞳が開かれる。日本人なのに、黒すぎる所為か薄青く見える瞳は起き抜けの所為か少し濡れていた。零れてしまいそうだなあ、と思いながら見ていると、だんだん目の光がハッキリとしてくる。<br />
<br />
「&hellip;&hellip;何してんだ、おまえ」<br />
<br />
開口一番にそれである。<br />
見た目は綺麗なのになあ、とため息を吐いたら軽くチョップをかまされた。ベッドの上で伸びをする姿は健康的にしか見えないが、聞いた話だと生きていることすら奇跡だという。この病気を患って、この年まで生きていられた例は殆ど無いらしい。<br />
<br />
「今日は、」<br />
<br />
実を言うと俺は蛍光灯の下の新一よりも、月の下の新一の方が好きだった。その方がより夢の中の生き物のようで、ああ、確かにこの生き物が存在することは奇跡だなあと思えるからだ。<br />
散歩する姿で感動できるというのはなかなか無いことだ。<br />
<br />
「今日は外に出ないのか？」<br />
<br />
新一の周りは本で埋もれている。何冊、どころじゃない。何十冊と転がっている。<br />
することが無い時はずっと本を読んでいるらしい新一は、異常なぐらいに博識だ。人間辞書、生き字引、そんな形容をされても過言ではないと思う。<br />
細い指を伸ばして新一が手近な洋書をパラパラとめくりながら、どうでも良さそうな視線を投げかけてくる。<br />
<br />
「そうだな&hellip;&hellip;まあ、特に用事も無えし、今日は家に居る」<br />
<br />
「ちぇ」と言うと、あきれたような視線が投げられた。お前は昼間も外に居んだろ、と言わんばかりの。いやまあ何度も言われたのだが。<br />
<br />
「用事がありゃ外に出んの？」<br />
<br />
「まあなあ。&hellip;&hellip;怪盗ＫＩＤでも出れば、」<br />
<br />
耳慣れない名前だ。首を傾げた俺に、「ああ、そうか」と新一は何かを理解したらしい。<br />
枕元に積んである新聞をガサガサとあさって、だいぶん古いものを取り出してきた。第一面を広げて渡される。見出しには、「怪盗ＫＩＤ、予告状届く！」とあった。写真には白いタキシードにマント、シルクハットにモノクルなんていかれた格好をした奴が写っていった。<br />
<br />
「数年前に出没してたらしいんだけどな。会ってみたかったなあ」<br />
<br />
犯罪者に会ってみたいとはどういうことだろうと、今度はこっちがあきれてみた。まあしょうがないかと周りに散らばった本を見る。八割が推理小説で、中には江戸川乱歩作品もいくつかあった。<br />
数年前に出た泥棒、そんな奴居たかなあ。記憶をたぐりながら新聞を眺める。３年前くらいのそれは古ぼけて写真もかすれていたが、なんとなく見覚えはあるような気がした。うぅん、居たか？<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
＊＊＊<br />
ムーンライト・ジェリーフィッシュのパロディ。読みたい&hellip;&hellip;&hellip;誰か書かないかな&hellip;&larr;<br type="_moz" />]]> 
    </content>
    <author>
            <name>カワセミ</name>
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    <published>2009-02-23T02:00:21+09:00</published> 
    <updated>2009-02-23T02:00:21+09:00</updated> 
    <category term="名探偵コナン" label="名探偵コナン" />
    <title>口紅はシュガーレスでよろしくて？</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[　もともと薄い色をしていた唇を、すいすいと真っ赤な色が上塗りしていく。真剣に鏡を見つめる表情が推理している時と同じくらいまっすぐで、新一はこういう貌をしている時が一番綺麗だと実感した。目的に突き進んで生きていくものは、とても美しいと思うのだ。<br />
有希子さんの部屋は美しい装飾品だらけで、今新一が座っているのも凝ったバラの彫刻がなされた美しい銀の鏡台だった。今その中に映るのはいつもの新一ではない。俺が、黒羽快斗が、いや怪盗KIDが手ほどきした女装の新一がその中には映り込んでいる。<br />
<br />
頼まれたのは突然だ。何しろ事件現場が女性しか入ることの許されない古城だとか洋館だとか要塞だとかで、警察すらすぐに中に入ることができなかったらしい。勿論呼ばれた新一も門前払いだ。<br />
もともと同じ顔のおかげか、はたまた女性的な――それと同じ顔をしている自分は少し複雑なのだが――顔をしている所為か、大した苦労をすることなく女装に成功している。カツラも被って女性ものの服を着て、あとは仕上げのメイクだけだ。<br />
<br />
綺麗な口角をした唇に鮮やかな赤が塗り終わり、新一は肩越しにこちらを振り返った。もともと長かった睫がマスカラで強調されて、瞳がひどく耽美に映る。「どうだ」と口の動きだけで問われて、ちょっとぐらっときた。<br />
同じ顔同じ顔。自分に思い込ませながら、「良いんじゃないか」と返す。適当に返したのがばれたのか不機嫌そうに唇を尖らせて、鏡の中の自分に向き直った。<br />
ルージュをひいた薄い唇の残像が、瞼の裏に焼き付いて離れない。<br />
どうも最近おかしいなあとは思っていたのだ。偶然知り合った時にはただの友達だったのに、いつのまにか親友を飛び越して妙な恋慕を抱いてしまっているような。&hellip;&hellip;ありがちな青春の勘違いだと思いたい。思いたいのに、これである。<br />
しかも問題なのが、綺麗な女の子が目の前に居るからどきどきする！　じゃなくて、綺麗な女の子の格好をした新一が目の前に居るからどきどきする！　なのだ。まいった。これでは本当に、まるで、いやそんな。<br />
<br />
「なあ快斗ぉ」<br />
<br />
何故か甘ったるい声で俺の名前を呼ぶ。痛むほどに心臓が跳ねたけれど、そこはポーカーフェイスでやり通す。夜の舞台よりこれはずっときつい。何せ相手は探偵だ、ちょっとの同様も表に出すことはできない。<br />
顔を上げれば、鏡越しに新一と目が合った。気のせい気のせいとやり過ごそうとするけれど、新一の視線があまりにもしっかりしているのでどうにもそらせないまま、硬直してしまう。<br />
と、コトリ、新一が首を傾げた。なんだその可愛いの。<br />
<br />
「今ならお前、落とせる？」<br />
<br />
時間が止まった。<br />
それから、鼻を擽った甘い香りで目が覚める。薄く開けておいた窓から入り込んだ風が、どうやらそれを届けたらしい。新一の前髪が微かに揺れて、新一がうるさそうに瞳を細めた。重なる、睫の音が聞こえた気がした。<br />
<br />
思わず頷いた俺は断じて悪くないと思う。<br />
<br />
頷いてから後悔した。なんせ鏡の中に映った俺も新一もなんでか真っ赤だったし、俺は動揺して新一まで真っ赤だったということに気づくのに三日かかった。見れたもんじゃねえな怪盗キッド。ゴメン父さん。いやそんなことよりも、これはまずい。とてもまずい。<br />
いろんな物を蹴っ飛ばしながら部屋を出る。勢いよく扉を閉めて、ずるずると壁に寄りかかった。口を押さえてなければ、変なうめき声が出てしまいそうだ。もしくはエクスとプラズム的な何かが。ピンク色した。<br />
<br />
「しくじった&hellip;&hellip;」<br />
<br />
せめてあの唇が、酷く苦いものだったのなら、きっと俺を止めてくれるに違いないのに。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
テオ　<a href="http://theobald.blog64.fc2.com/">http://theobald.blog64.fc2.com/</a><br type="_moz" />]]> 
    </content>
    <author>
            <name>カワセミ</name>
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    <published>2009-02-18T06:36:00+09:00</published> 
    <updated>2009-02-18T06:36:00+09:00</updated> 
    <category term="名探偵コナン" label="名探偵コナン" />
    <title>サ行は寂寥と添い寝する</title>
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      <![CDATA[<meta content="text/html; charset=utf-8" http-equiv="CONTENT-TYPE">
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	</style>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">「寂しいよ」</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">　勝手に寝転んだベッドの中から快斗が訴えかけてきた。ちょうど本の中の事件が一段落したところで、あとは探偵が謎を解くだけというあたりだったから俺は顔を上げてやった。そういえばいつのまにか部屋まであがりこんでいた気がする。家に入っていたのはわかっていたが、侵入者が誰かとわかった時点で気を張るのを止めたのでいつ部屋に入ってきたのかは知らない。家に入り込んですぐにこの部屋に訪れたのなら、ゆうに１，２時間は経っているだろう。<br />
寂しいよ、なんていつもより弱々しい響きの言葉だ。珍しい、と快斗の顔を凝視してみれば、どうにも俺を見ていないようだった。視線がどこか遠くへ飛んでしまっている。<br />
なんなんだ一体。&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">「死んでしまうかもしれない」&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">　瞳は俺をとらえていないが言葉ばかりは切実だ。死んでしまうかもしれない。声だけ聞けば思わず止めたくなる程には苦しげな。<br />
しかしやはり瞳は俺を見ていないのだ。どこともない場所、あえて言うなら天井の電灯の少し横あたりをぼんやりと見つめている。瞼は半分閉じられていて、ピントがちゃんと合っているかどうかすら定かではない。<br />
もしかしてこいつ、相手してもらえないからこんな手に？　いやいやそれにしても回りくどすぎる。&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">「す、好きなんだよ？」&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">　一瞬言葉が止まった。噛んだ、呼吸の場所を間違えた、というような感じではなく、何を言うべきか迷ったようなどもりかただ。どもったとも言えないかもしれない。<br />
しかも疑問系だ。問いかけを期待した問いかけ、それによるクエスチョンマークではなく、疑問系の中の疑問系、「これで良いのか？」といった具合の語尾の上がり方だ。<br />
一体こいつは何をやっているんだろうか。ヒラヒラと目の前で手を振っても反応は無い。目は開いていても、やはり何も見ていないらしい。&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">「切ないんだ」&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">　にしてもこの声はいけない。だんだんぼんやりとした目も憂いを帯びているように見えてきた。馬鹿らしいことだがそれでもその呆けた顔は拗ねているようにも見えてくる。声の効果は絶大だ。ポツリ、と、落とすように呟くものなので。</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">　――寂しい。死んでしまうかもしれない。好きだ。切ない。</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">　相手しないのなんていつものことで、勝手に入ってくるそっちが悪いのに、何故だか俺が責められているような気になってくる言葉が選ばれている。<br />
言葉が選ばれている？&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">「素知らぬふりしないでよ&hellip;&hellip;あ、」&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">　言い終わったところでようやく俺に気づいたらしい快斗がパチリと大きく瞬きした。本当に今まで俺が間近で見ていることを知覚していなかったらしい。そう、俺が間近で見ているのを。<br />
いそいそと離れてみながら、俺はあきれた。何をやっているのかと。&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">「新一」&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">「はいアウト。し、二回目」&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">「え」&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">　何をやっているのか。<br />
さ・寂しい。し・死んでしまう。す・好きだよ。せ・切ない・そ・素知らぬふりしないで。ただのさしすせそ作文だ。あいうえお作文ならぬ。相変わらず快斗は馬鹿馬鹿しいことをしているだけだ。そして馬鹿馬鹿しい俺も思わず釣られてしまったと。<br />
座り直して本を開く。こういう時はとっとと本の中の世界に戻ってしまうに限る。&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">「気づいた？　さしすせそ作文」&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">　俺が応えないでいるとどうやら拗ねたらしくベッドの上をゴロゴロと転がっている。子供じゃあるまいし、と思ってから、そういやコドモかと思い出した。こういう顔ばかり見ていると忘れかけてしまう夜の顔。いっそあちらの方が大人じゃないかと突っ込みたくなってしまう。&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">「母さんが言ってたんだよねえ、自分の気持ちがわからなくなったらさしすせそ作文してみなさいって」</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">&nbsp;　聞いてもないのにしゃべり出す。いつもの快斗だ。俺は少し安心して印字された文字を読み始める。&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">「俺、寂しかったんだなあ」&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">　思わず顔を上げてしまった。そうすればニッコリ笑った快斗と目が合って、頁をめくりかけた手が途中で止まった。指から離れた頁がパラパラと捲れていく。&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">「これから相手して欲しい時はさしすせそ作文することにする」&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">「&hellip;&hellip;勝手にしてろ」&nbsp;</p>
<p lang="ja-JP" style="margin-bottom: 0cm;">　言いながらさっき見失った頁を探す自分がちょっと馬鹿っぽい。縋ろうとして足蹴にされた快斗に比べれば、まだマシな方だとは思うのだけれど。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
月にユダ　<a href="http://2shin.net/berbed/">http://2shin.net/berbed/</a></p>
</meta>
</meta>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>カワセミ</name>
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    <id>waraiya.blog.shinobi.jp://entry/33</id>
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    <published>2009-02-18T01:54:45+09:00</published> 
    <updated>2009-02-18T01:54:45+09:00</updated> 
    <category term="名探偵コナン" label="名探偵コナン" />
    <title>それは予感のようなものだったんだろう、と</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<meta content="text/html; charset=utf-8" http-equiv="CONTENT-TYPE" />
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<p style="margin-bottom: 0cm;">　目が覚めたら夕方だった。</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">　畳の上から起き上がると、顔の上から乾いた音を立てて枯れ葉が落ちた。どうやら、障子を開け放していたために庭から吹き込んできたらしい。縁側のすぐ側で寝ていた所為もあるだろう。風で痛んでいないだろうかと周りに散らばったいくつもの本を見回す。失われたものが無いらしいことを確認できると、自然と肩が降りた。</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">　自分の隣でカサカサと揺れていたそれを拾い上げれば、桜の葉らしかった。いっそ美しく紅葉した葉が秋の緩い風に揺られる。夢から抜け出したばかりの頭は上手くはたらいてくれず、何を思うでもなくぼんやりとそれを見つめる。</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">&nbsp;</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">「何してんの」</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">&nbsp;</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">　声をかけられた瞬間に指がゆるんで、風にさらわれた枯れ葉が縁側の向こうへと飛んでいった。思わず視線で追いかけると、それを自然に拾い上げる綺麗な指先が見えた。</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">　快斗だ。</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">　学生服姿で摘んだ枯れ葉を眺めている。ひときわ大きな風が吹いて彼の羽織った短い黒マントを揺らした。学生帽が風にさらわれて、あちらこちらに跳ねた癖毛が現れる。室内にも入り込んだその風は数枚の頁をまくっていった。ぼんやりと眺めて、まるで見えない誰かがだらだらと読んでいるようにも見えるなあと馬鹿らしいことを思う。</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">　</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">「こら、また此処で寝てただろ」</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">&nbsp;</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">　いつのまに移動していたのだろうか。縁側に乗り上げた快斗が手を伸ばして頬に触れると、微かな痺れのような痛みが走る。</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">&nbsp;</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">「畳のあとがついてる」</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">&nbsp;</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">　今日は風が強い。強風が吹かない間もひらひらと隙間を縫うように肌を冷やす風が吹いている。その風が、俺の頬をなでていない方の指に挟まれている枯れ葉を庭へと飛ばす。空中に一度舞ったそれはゆらゆらと落ちて俺の見えないところへと行ってしまった。</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">　不意に不安に襲われる。強烈なまでの寂しさに胸が大きく波打つ。何故だろう。おかしいだろう。</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">　快斗は此処に居るのに。</p>
<p style="margin-bottom: 0cm;">　頬から離れようとした指先を咄嗟に捕まえる。驚いた快斗の顔がすぐ側にあって、あと少し近づけば親密な距離に成り得る近さだ。先程とはまったく違った風に胸がざわめいた。<br />
<br />
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<br />
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＊＊＊<br />
許可もらってないので駄目だった教えてください＾ｑ＾わかる人にだけわかるという<br />
最近パロが好きすぎる&hellip;</p>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>カワセミ</name>
        </author>
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    <id>waraiya.blog.shinobi.jp://entry/32</id>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://waraiya.blog.shinobi.jp/%E5%90%8D%E6%8E%A2%E5%81%B5%E3%82%B3%E3%83%8A%E3%83%B3/%E3%81%82%E3%81%AA%E3%81%90%E3%82%89%E3%81%AB%E3%81%AB%E3%81%92%E3%81%93%E3%82%93%E3%81%A0" />
    <published>2009-01-19T00:50:19+09:00</published> 
    <updated>2009-01-19T00:50:19+09:00</updated> 
    <category term="名探偵コナン" label="名探偵コナン" />
    <title>あなぐらににげこんだ</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<p>　高校生探偵がこの世から消え、その代わりに現れた小学生も消え、江古田に一つ喫茶店が出来た。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>　十一月。寒気は勢いを増すばかりの日々で、黒羽快斗は長いマフラーに顔をうずめた。そろそろ学ランとマフラーだけでは耐えられなくなってきているが、コートを出す手間も惜しい。しかしひょうと寒風が足元を吹き抜けて、快斗はどう押入れをひっくり返せば効率よくコートが取り出せるかを考え出した。<br />
枯れ葉が視界を覆う並木道は、夕方の淡い赤に照らされている。通る人々は皆一様に下を向き、風に首を竦めてノロノロと歩いている。履き潰して底の薄くなったスニーカーは、コンクリートの冷たさをそのまま足の裏に伝えてくるようだった。<br />
――こんな時はあそこに行くに限る。<br />
思い出しただけで鼻歌混じりになる自分に、快斗は呆れながらも足を速めた。クラスメイトにも幼馴染にも母親にも教えていない、秘密の場所だ。<br />
大通りから裏路地に入り更に道を折れ、崩れかけている灰色の階段を下る途中の茶けた壁に同化しそうな古びた扉。触れば軋みそうなそのドアは一見民家だが、その上には板切れで「Cafe」と掲げてあった。<br />
見つけてくれなくて結構、と言わんばかりのその様相の店に興味を引かれ、見つけたその日にそのくぐりにくい扉を快斗は躊躇無くくぐり、以来マスターには顔を合わせれば嫌な顔をされるぐらいには常連だった。<br />
機嫌良く快斗がその扉を開けば、カランカランというカウベルの音とともに静かに暖かい空間が快斗を包んだ。</p>
<p>「いらっしゃいま&hellip;&hellip;、また来たのか」</p>
<p>「一日ぶり、マスター」</p>
<p>　細長い店内には、カウンター席しか備え付けられていない。その椅子もたったの５席しか用意されていないのだ。当然の如く店内には客は居らず、快斗を向かえたのは不機嫌そうなうら若いマスター一人である。カウンターの奥で座り、どうやら読んでいたらしい新聞を畳んで置きいかにも面倒そうに立ち上がり、快斗をあしらうかのようにヒラヒラと手を振った。<br />
薄暗い店内はどちらかというとバーに近い様相だったが、メニューには酒は置いていない。正確に言えば置いてはあるのだが、それすら紅茶に軽く混ぜる程度のものだけだった。曰く、「酒を置くと客が面倒になる」とのことだ。<br />
奥の方では暖炉がパチパチと火花を爆ぜている。ふらふらとそれに寄りながら、快斗はまきつけていたマフラーを取り払い、一つの席に腰かけた。</p>
<p>「いつもの？」</p>
<p>「や、今日はカフェオレで」</p>
<p>「へえ、夜遊びしすぎるなよ」</p>
<p>　交わす会話は親しみのあるもので、きっちりと上まで止められたシャツと黒のタイが大分大人びて見せているものの、マスターも高校生の快斗と殆ど変わらないぐらいの年齢に見える。声も随分と若い――いや、似ているのか？　そういえば顔も似ている気がする。と、じっと快斗が見つめると嫌がるようにマスターは背を向けた。ついでのように、繊細な模様のえがかれたカップを手に取り、湯を張った鍋へそれを入れる。マスターの横顔に僅かな翳りを見つけて、快斗は眉を顰めた。</p>
<p>「それは、俺のセリフだな。ねえ、マスター」</p>
<p>　カウンターから乗り出すようなかたちで手を伸ばし、快斗はマスターの髪を軽く引いた。目を瞬かせたマスターに少し機嫌を良くしながら、ポーカーフェイスのまま快斗は寄せた眉をそのままに詰め寄った。</p>
<p>「昨日は何時間寝た？　ちゃんと寝てんの？　いっつも隈、酷いよ」</p>
<p>「良いんだよ客はそんなこと気にしなくて」</p>
<p>　ひらりと払われた手にムッと顔を歪めながらも、これ以上追求しても無駄な事を快斗は知っていた。払われたまま大人しく席に戻れば、仕方なさそうにマスターは笑う。<br />
それでも、何も言ってくれないのだ。せめてその隈やダルそうな態度を改善してくれれば、快斗だってこんなに胸を痛めなくとも済むのに。<br />
&rdquo;それじゃあこんなところ来なければ良い&rdquo;もう一人の自分がそんな風に囁いて、確かにそうだと毎回快斗も頷いている。だけれどこの温かだけれど静かな空間が、（例えばそれは湯の沸く音や暖炉の火の爆ぜる音、器具同士がぶつかる金属音だったり伏せ目に自分のためのコーヒーを用意するマスターの呼吸だったりで構成される、その全てが）、帰り道の快斗をいつだって誘惑するのだ。<br />
そうして今日も此処に居る。</p>
<p>「ねえマスター」</p>
<p>「なんだよ」</p>
<p>「俺の名前、黒羽快斗っていうんだ」</p>
<p>「知ってる」</p>
<p>　定例のように繰り返される言葉がある。マスターの目の下にある隈と同じように。</p>
<p>「マスターの名前は？」</p>
<p>「さあ、なんだろうな。ほら、出来たぞ」</p>
<p>　カチャリ、上品な音を立てて快斗の前に淡い色のカフェオレが差し出される。快斗の一番好きな味のカフェオレだった。フワリと立った湯気と共に、コーヒーの苦い香りが快斗の鼻を擽った。<br />
そっと手に取り、熱過ぎない温度のそれを口に含む。そうして、&rdquo;いつになったら、&rdquo;この言葉を、いつも快斗は飲み込むのだ。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊<br />
逃げてる工藤と頑張ってる黒羽。<br />
ネタがとまらないので此処に放置。<br />
時間と体力と気力があればまとめて中篇くらいで書き上げるかも。</p>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>カワセミ</name>
        </author>
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    <id>waraiya.blog.shinobi.jp://entry/31</id>
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    <published>2009-01-16T19:36:21+09:00</published> 
    <updated>2009-01-16T19:36:21+09:00</updated> 
    <category term="名探偵コナン" label="名探偵コナン" />
    <title>さいごに嘘一つ</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[　ざらついたコンクリにつけていた頬が不意にぬるりと滑って、閉じていた瞼を開けば予想通り血の海が広がっていた。さっきまではそれほど広がっていなかったそれが、今では髪の先を赤く染め上げるほどに体の周りを埋め尽くしていた。あれほど汚したくなかった衣装も、始めからその色だったんじゃないかというほど真っ赤に染まり上がっている。 <br />
　走り回りすぎてどこの港かもわからない、しかし確実に数ヶ月は見つけてもらえないだろう倉庫にゴミのようにうっちゃって捨てられている。月下の怪盗の名前はどこにも見あたらず、埃まみれの蛍光灯すら照らしてくれない。 <br />
　馬鹿をしたことはわかっている。と言うより、始めから馬鹿だったのだ。無謀だとはわかっていた、いろんな人を巻き込んだのもわかっていた、これは罪であり罰だ。 <br />
　だくだくと溢れる血の海を眺めている。失い過ぎたのか酷く寒くて、おそらくは気を失わないのがおかしい状況なんだろうと思った。 <br />
　ふと思い立って、重たくてしょうがない腕を動かして携帯を取り出した。１１桁の番号を押していく。呼び出し音が耳元で喚いて、口を開いた。 <br />
<br />
<br />
「あ、やっほー新一久しぶりってそうでも無い？　やだなあちゃんと相手してよ、いやいや今度の土曜遊ぼうって言ってたじゃん。実はあれちょっと行けそうになくてさ、頑張れば行けるかもしんないけど慌ただしくなっちゃうかもだし。そんな約束なら始めからするなって？　いやだってせっかく新一から誘ってくれたのにさ、あれ誘ったのは俺の方だったっけ。まあとにかくそんなことより代わりにいつ行くかってことの方が重要だよ新一。ええ、もう約束しないとか言わないでよそんな寂しいこと、ごめんごめん、ほんとごめん、ね。大好き愛してるだから許してもう一回だけ、」 <br />
<br />
<br />
　ぐらりと視界が歪んで言葉がとぎれた。まだ呼び出し音が鳴り響いている。ああさすがにもうそろそろ駄目なのかもしれないと感じ取った。指先が寒いなんて飛び越えたぐらいに冷たい。震えだしてしまいたいのをこらえながら携帯を握りしめた。 <br />
<br />
<br />
「俺と約束してよ新一」 <br />
<br />
<br />
　呼び出し音が鳴っているかどうかも最早わからないまま携帯を切った。通話の終了音が虚しく響く。 <br />
　届くよりは届かない方がずっと良い。何故ならもう俺には果たすことのできないことのうちの一つだからだ。本当なら今回の仕事が終われば会いに行こうかとも思っていた。 <br />
　今までずっと頑張ってきたから、最後くらいはこんな程度の虚言だって許される。本当はずっと呼びたかった名前。交わしたかった約束。 <br />
　意識が混濁してきて、けれど俺は余程幸せな気持ちで目を閉じた。 <br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
「おいさっきの電話なんだよ、約束してよだなんて言われたってなんのことかわかんねーし。っつーかおまえ誰だ？　名前くらい言えよばーろーとりあえずそっち行ってやるから場所教えろ、なんか事件っぽいじゃねえか俺は探偵だから行かなきゃ駄目だろ、ばかきっど」]]> 
    </content>
    <author>
            <name>カワセミ</name>
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    <id>waraiya.blog.shinobi.jp://entry/30</id>
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    <published>2009-01-15T01:49:52+09:00</published> 
    <updated>2009-01-15T01:49:52+09:00</updated> 
    <category term="名探偵コナン" label="名探偵コナン" />
    <title>夜風を請う</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<p>&nbsp;　ざわめいた夜空を見上げれば不穏な赤い月がぽっかりと浮かんでいた。住宅街は静かで、どこまでも平和だ。快斗は小さく嘆息した。<br />
　両側を高い塀に囲まれながら、トツトツと歩いていく。放課後にコンビニに寄ったのが敗因だった。いやそれとも週刊の漫画雑誌を手に取ったところが過ちか。とにかく、いつもより遅い帰宅時間だ。<br />
　心配はしていないだろう、と、家に居る母親を思う。こんな時間よりももっともっとずっと、世界の全ても眠ってしまったかのような時間に、少し前までの快斗はウキウキと出歩いていたのだ。こんな時間、まだまだ夜の始まりだ。<br />
　三叉路が目の前に現れ、家まであと数メートルだということを教えてくる。ここを右に曲がり電柱と電灯それぞれ三つ過ぎた頃に、温かな家が待っている。<br />
　快斗の世界はどこまでも平和だ。それなのに。<br />
&nbsp;<br />
（工藤新一）<br />
&nbsp;<br />
　思い出すだけで周囲の空気がざわめいた気がした。いや、弾んだのは自分の心臓か。学ランの胸あたりをごまかすように手のひらで強くぬぐい、大きく息を吸い、吐き出す。<br />
　今朝の朝刊の一面は、平成のホームズ、最強の高校生探偵の名推理を褒め称えるものだった。<br />
　その姿で顔を合わせたのはたったの一度。小学生の姿では両手で数えきれるくらい。それなのにあの不敵な碧眼は記憶の中で馬鹿みたいに鮮明で、凛と突き刺さるような嫌味な言葉の数々は擦り切れないレコードのようにグルグルと頭の中を回り続けている。<br />
&nbsp;<br />
（平成のホームズ、高校生探偵、難事件、名推理、解決）<br />
&nbsp;<br />
　今の快斗には程遠い言葉達だ。魅惑の女性の名を持つ赤い宝石をこなごなに壊しきり、白い衣装を脱ぎ去った、ただの頭の回る悪戯ガキな高校生男子に戻った、快斗には。<br />
　こないだまで同じ場所に居たのだと思えば、組織に勝利した喜びよりも悔しさが先に立つ。キッドを脱いだ快斗には、どうしたってあの位置に届くことは無いのだろう。かなしいことに快斗はずばぬけて頭が良かったので、簡単にそのことがわかってしまう。<br />
&nbsp;<br />
　立ち止まって、赤い月に手を伸ばした。<br />
　届かない。当然のことだ。<br />
&nbsp;<br />
（俺には、もう）<br />
&nbsp;<br />
　下ろした手のひらを握り締めた。<br />
　諦めてしまえば良いのに諦められない。<br />
　夜を駆け抜けていた頃はあんなにも平穏で幸せな日常を望んでいたはずなのに、今ではあの切り裂くような夜風の冷たさが恋しくてたまらないなんて。<br />
&nbsp;<br />
　歩き出すことすらできずにぼんやりと立ちすくんだまま。<br />
&nbsp;<br />
&nbsp;<br />
&nbsp;<br />
&nbsp;<br />
&nbsp;<br />
&nbsp;<br />
&nbsp;<br />
&nbsp;<br />
&nbsp;<br />
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊<br />
中途半端。</p>]]> 
    </content>
    <author>
            <name>カワセミ</name>
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    <id>waraiya.blog.shinobi.jp://entry/29</id>
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    <published>2007-12-06T00:41:28+09:00</published> 
    <updated>2007-12-06T00:41:28+09:00</updated> 
    <category term="ハルヒ" label="ハルヒ" />
    <title>明日はカレーかオムライス</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[　最近、古泉の家に行くことが多くなった。理由はひどく明確で、こいつは実は生活破錠者だということが先日の訪問によって知れたからだ。
<br />　部屋が汚いというわけではない。生活臭をとことん消したらこうなるんだろうというような閑寂なリビング、まだ俺の開けたことのない古泉の自室の小綺麗な扉、何かが持ち込まれた形跡の無い台所。ショールームだと言われても納得できるかもしれない、が、それはそれで生活破錠者だ。お決まりのように冷蔵庫はからっぽで、おまえ晩飯とかはどうしてるんだと訊いたら適当に外食ですと答えやがったので、やはり俺はお決まりのように簡単な飯をつくってやったのだ。毎日外食ってリッチっていうよりはどうせ毎回一人なんだろうからちょっと目に染みるものがあるぞ古泉。
<br />　その後もなんとなく気になって晩飯を訊けば悪びれもなく外食だとかぬかし続けるので、買い込んだ食料も勿体ないという理由もあり甲斐甲斐しく古泉宅へ足を運んでいるという日常ができあがってしまった。無駄に料理の腕前が上がっている自分が哀しい。俺はかよいづ……これ以上の明言は避けておこう。
<br />　今日もいつものように古泉宅を訊ね、ふと気になった部屋の隅の埃に「おまえ前回掃除したのいつだ」と訊けば笑顔のまま数秒固まりやがったので掃除大会となってしまった。古泉の自室はなんとなく開けては行けないような気がして（その先における様々な可能性のバリエーションを持ちうる腐海を想像してしまったからだ）掃除は行われなかった。何故か胸をなで下ろした古泉なんて俺は見ていないぞ、見ていない。
<br />　そんなこんなしていればあっと言う間に時間は過ぎて、夕食をつくる暇が無くなってしまった。しょうがないのでいざという時の為に買っておいた袋詰めのラーメンをゆで上げる。ぱっと茹でて粉をかけてしまえば出来上がり、という簡単なラーメンでも、古泉は実に喜んだ。いや、そう喜ばれるといつも夕食をつくっている身としては微妙な心境なんだがな。
<br />　換気の為に開けておいた窓から冷気が潜り込んできて体温を奪っていく。ラーメンから立ち上る湯気が古泉と俺の間にあって、古泉の輪郭はぼやけていた。ずずっとラーメンをすすって、寒さの所為かずずっと鼻をすすった。古泉が。
<br />　その顔との妙なギャップに思わず箸が止まると、俺の視線に気付いたのか古泉が顔を上げた。
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<br />　「美味しいですねえ」
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<br />　そう言って笑った古泉の顔が、いつもの薄ら寒いスマイルより少し幼く見えたのは鼻がつまっているのか些か明瞭でない発音の所為だろうか。
<br />　なんだか平和過ぎる光景に思えて、
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<br />　「そういう顔の方が似合ってるよ、おまえは」
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<br />　そう言ってやれば、ポカンとした古泉が首を傾げて、どう頑張ってもいつもの古泉には見えなくて、伸びたラーメンを食べる結末になるとわかっていても、俺はもう笑うしかできなくなってしまった。
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<br />sent from W-ZERO3
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            <name>カワセミ</name>
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