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妄想散文置き場、時々日記。小説リストは左からどうぞ。(R)は18歳以下は見ちゃ駄目よ☆です。
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2024/11/23(Sat) 23:32:54

 「そもそもね、私じゃあ駄目だったのよ」

 綺麗なため息を吐きながら私の親友はポツリと零した。
 その一言は大分前に漸く戻ってきたあいつと、その大分前の少し前にマイフレンド・蘭に言ったセリフを思い出させて、私の腹の中を非常に熱くさせた。ドロドロ。いつか絶対殴ってやる。もう殴ったけど。

 「何よ、また何か言われたの?」

 「……ううん、違うの」

 自分でもわかるぐらいに鼻息荒く訊ねてやると、随分意気消沈した様子で蘭は首を振った。見てるこっちが哀しくなってしまうぐらいに諦めの浮かんだ笑顔で、私の目に視線を寄越す。
 この綺麗な目を独り占めできる筈だった男は、その権利をあっさりと放棄しやがったのだ。腹立つ。

 「ただ気付いたのよ、あいつ、私じゃあ駄目だったの」

 「何でよ」

 自分を卑下するようなセリフは私はあんまり好きじゃなかった、から、眉を吊り上げて質問を重ねてやれば、慌てた様子で蘭は手を振った。それに少し満足しながら、それでも吊り上げた眉を下げないでいると、蘭の視線は伏せられる。

 「私だったら、きっと他の誰にだってなれるし、なれないのよ」

 不可解なことを言い出した親友に首を捻れば、苦い苦い笑い方で、優しく微笑まれた。
 何だって言うのよ、あいつは。

 「そういうことなの」

 蘭の言ってることは私には理解外だったし、きっとそれは蘭にしか理解できないものだったのだろうと思う。だから私はとりあえず、今理解できることつまりは蘭が意気消沈していることの原因のあいつを、今度会ったら街中だろうと廊下だろうと警察署の前だろうと全校朝礼の真っ最中だろうと殴り飛ばしてやることに決めたのだった。












嘘つき、濡れる http://nobara.chu.jp/lie/
「唯一がほしいんだって」

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2007/08/10(Fri) 02:22:23
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