妄想散文置き場、時々日記。小説リストは左からどうぞ。(R)は18歳以下は見ちゃ駄目よ☆です。
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Name:毎日がエイプリルフール!
管理人:セミ URL:http://waraiya.blog.shinobi.jp/ フリーリンクですお気軽に。 報告も必要ないです。 ※BLとかパラレルとかはたまたイヤンなものとかあるんで図書館で閲覧とか公式見た後にすぐ飛ぶとかオンラインブクマとかは遠慮していただきたい…!あとBLとか腐ってないとことかからリンク貼る時はBLあるよとか明記してあげてください常識! (ゴミ箱代わりにしてたから必要ないかと思ったけど手風呂からリンクつなげちゃったから一応……)
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Tegaki_blog
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月が顔を出す頃になってようやく新一は目を覚ます。
日の光の中じゃ生きられない体なのだと、彼の両親が言っていた。そういう皮膚を持って生まれてしまったのだと。なので新一は太陽を知らない。だから新一の皮膚は驚くほど白く、触れるのすら躊躇う程透明だった。 まだ太陽が沈みきらない夕方に、俺は工藤邸を訪れる。新一が起きる少し前に到着しておけば、いくらかでも長く遊べるだろうという魂胆だ。俺は新一が好きだったので。 年頃の子と遊べないんじゃかわいそうだわ、と、知り合いのつてで会わされたのは約三ヶ月前だ。週に二回会いに来て、遊んでやってくれと頼まれた。始めは割の良いアルバイト程度にしか思って無かったが、今じゃもう日課になってしまっている。お金だってもう要らないと言ったのだが、彼の両親は頑固に払うといってきかなかったので、ありがたく今もちょうだいはしている。(そして結局、そのお金は殆ど、新一と食べたいものとか見たいものとかやりたいゲームとかに費やされるのだ。還元はできている、ように思う) ベルを鳴らすこともなく、合い鍵で工藤邸にあがりこむ。家主の起きていない工藤邸は恐ろしく暗く、手探りで玄関の明かりをつけた。歩きながら屋敷の明かりを点けていく。 二階に上がると一つの部屋のドアが開いていた。不精者め、ため息を吐いてそこへ向かう。 そうして部屋の中に眠るのは一匹のクラゲだ。 ベッドランプで薄明かりに照らされた部屋の中、壁にそうようにしてベッドが置いてある。部屋だけは普通の、一般男子高校生と何ら変わりないような部屋だ。 けれど、ベッドに埋もれた腕は白すぎていっそ透明なのだ。いつか本当にこのまま透けて透明になってクラゲにでもなってしまうんじゃないかと、ちょっと不安に思っている。 閉じられた瞼が小さく揺れて、仰向けだった体がグルンと横を向いた。ちょうどよくこちら側を向いてくれたので、ベッドの横に座り込んで間近でその顔を眺めてみる。腕も白ければ頬も当然真っ白だ。触るのすら躊躇って、ちょっと息を吹きかけてみた。(その行為すら新一を霧散させてしまいやしないかと、すこしやるのに勇気が要った) 睫が震え、ぼんやりとした瞳が開かれる。日本人なのに、黒すぎる所為か薄青く見える瞳は起き抜けの所為か少し濡れていた。零れてしまいそうだなあ、と思いながら見ていると、だんだん目の光がハッキリとしてくる。 「……何してんだ、おまえ」 開口一番にそれである。 見た目は綺麗なのになあ、とため息を吐いたら軽くチョップをかまされた。ベッドの上で伸びをする姿は健康的にしか見えないが、聞いた話だと生きていることすら奇跡だという。この病気を患って、この年まで生きていられた例は殆ど無いらしい。 「今日は、」 実を言うと俺は蛍光灯の下の新一よりも、月の下の新一の方が好きだった。その方がより夢の中の生き物のようで、ああ、確かにこの生き物が存在することは奇跡だなあと思えるからだ。 散歩する姿で感動できるというのはなかなか無いことだ。 「今日は外に出ないのか?」 新一の周りは本で埋もれている。何冊、どころじゃない。何十冊と転がっている。 することが無い時はずっと本を読んでいるらしい新一は、異常なぐらいに博識だ。人間辞書、生き字引、そんな形容をされても過言ではないと思う。 細い指を伸ばして新一が手近な洋書をパラパラとめくりながら、どうでも良さそうな視線を投げかけてくる。 「そうだな……まあ、特に用事も無えし、今日は家に居る」 「ちぇ」と言うと、あきれたような視線が投げられた。お前は昼間も外に居んだろ、と言わんばかりの。いやまあ何度も言われたのだが。 「用事がありゃ外に出んの?」 「まあなあ。……怪盗KIDでも出れば、」 耳慣れない名前だ。首を傾げた俺に、「ああ、そうか」と新一は何かを理解したらしい。 枕元に積んである新聞をガサガサとあさって、だいぶん古いものを取り出してきた。第一面を広げて渡される。見出しには、「怪盗KID、予告状届く!」とあった。写真には白いタキシードにマント、シルクハットにモノクルなんていかれた格好をした奴が写っていった。 「数年前に出没してたらしいんだけどな。会ってみたかったなあ」 犯罪者に会ってみたいとはどういうことだろうと、今度はこっちがあきれてみた。まあしょうがないかと周りに散らばった本を見る。八割が推理小説で、中には江戸川乱歩作品もいくつかあった。 数年前に出た泥棒、そんな奴居たかなあ。記憶をたぐりながら新聞を眺める。3年前くらいのそれは古ぼけて写真もかすれていたが、なんとなく見覚えはあるような気がした。うぅん、居たか? *** ムーンライト・ジェリーフィッシュのパロディ。読みたい………誰か書かないかな…← PR 2009/02/25(Wed) 03:55:39
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