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Name:毎日がエイプリルフール!
管理人:セミ URL:http://waraiya.blog.shinobi.jp/ フリーリンクですお気軽に。 報告も必要ないです。 ※BLとかパラレルとかはたまたイヤンなものとかあるんで図書館で閲覧とか公式見た後にすぐ飛ぶとかオンラインブクマとかは遠慮していただきたい…!あとBLとか腐ってないとことかからリンク貼る時はBLあるよとか明記してあげてください常識! (ゴミ箱代わりにしてたから必要ないかと思ったけど手風呂からリンクつなげちゃったから一応……)
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最近、古泉の家に行くことが多くなった。理由はひどく明確で、こいつは実は生活破錠者だということが先日の訪問によって知れたからだ。
部屋が汚いというわけではない。生活臭をとことん消したらこうなるんだろうというような閑寂なリビング、まだ俺の開けたことのない古泉の自室の小綺麗な扉、何かが持ち込まれた形跡の無い台所。ショールームだと言われても納得できるかもしれない、が、それはそれで生活破錠者だ。お決まりのように冷蔵庫はからっぽで、おまえ晩飯とかはどうしてるんだと訊いたら適当に外食ですと答えやがったので、やはり俺はお決まりのように簡単な飯をつくってやったのだ。毎日外食ってリッチっていうよりはどうせ毎回一人なんだろうからちょっと目に染みるものがあるぞ古泉。 その後もなんとなく気になって晩飯を訊けば悪びれもなく外食だとかぬかし続けるので、買い込んだ食料も勿体ないという理由もあり甲斐甲斐しく古泉宅へ足を運んでいるという日常ができあがってしまった。無駄に料理の腕前が上がっている自分が哀しい。俺はかよいづ……これ以上の明言は避けておこう。 今日もいつものように古泉宅を訊ね、ふと気になった部屋の隅の埃に「おまえ前回掃除したのいつだ」と訊けば笑顔のまま数秒固まりやがったので掃除大会となってしまった。古泉の自室はなんとなく開けては行けないような気がして(その先における様々な可能性のバリエーションを持ちうる腐海を想像してしまったからだ)掃除は行われなかった。何故か胸をなで下ろした古泉なんて俺は見ていないぞ、見ていない。 そんなこんなしていればあっと言う間に時間は過ぎて、夕食をつくる暇が無くなってしまった。しょうがないのでいざという時の為に買っておいた袋詰めのラーメンをゆで上げる。ぱっと茹でて粉をかけてしまえば出来上がり、という簡単なラーメンでも、古泉は実に喜んだ。いや、そう喜ばれるといつも夕食をつくっている身としては微妙な心境なんだがな。 換気の為に開けておいた窓から冷気が潜り込んできて体温を奪っていく。ラーメンから立ち上る湯気が古泉と俺の間にあって、古泉の輪郭はぼやけていた。ずずっとラーメンをすすって、寒さの所為かずずっと鼻をすすった。古泉が。 その顔との妙なギャップに思わず箸が止まると、俺の視線に気付いたのか古泉が顔を上げた。 「美味しいですねえ」 そう言って笑った古泉の顔が、いつもの薄ら寒いスマイルより少し幼く見えたのは鼻がつまっているのか些か明瞭でない発音の所為だろうか。 なんだか平和過ぎる光景に思えて、 「そういう顔の方が似合ってるよ、おまえは」 そう言ってやれば、ポカンとした古泉が首を傾げて、どう頑張ってもいつもの古泉には見えなくて、伸びたラーメンを食べる結末になるとわかっていても、俺はもう笑うしかできなくなってしまった。 ----------------- sent from W-ZERO3 PR 2007/12/06(Thu) 00:41:28
室内とはいえ廊下は寒い。室内に入ってもその寒さは変わらず、しかし俺はそれに対する文句もひとまず脇に置いていそいそとリビングの中央テレビ前に寄っていく。蜜を求める蜂や蝶なんかはこういう気持ちだったんだろうかね。
足先を布団の中に突っ込めば柔らかな暖かさが冷え切った足先を包み込む。そう、炬燵だ。電気仕掛けのそれは触れた傍から凍りきった肌を溶かしていく。溶けていく。 「あなた今すごくエロい顔してましたよ」 不穏な言葉の後すぐに不穏な暖かい裸の足先が俺の足に触れてくる。間違いのような接触はすぐに離れていったがこれはきっと故意だ。狭い炬燵の中確かに足同士が触れる確率は高いが、態とか否かは案外わかるものだ。 睨みつけてやれば肩を竦めて笑いやがったので、嗚呼こいつバレてほしかったんだと知る。苛っとしたので冷たくなった足先で暖められた脹ら脛らしきものを思いっ切り摘んでやったら「すみません、悪戯心で」と案外簡単に謝ってきた。俺も別に男の足に触っていたがるような性癖は持ち合わせていなかったのですぐに離れる。足先もお陰で暖まったことだしな。 ……変態と炬燵で向かい合っているなんて事実は直視したくなかったので、俺は離れた瞬間古泉がちょっと残念そうな顔をしたのを見なかった事にした。 炬燵の中でぼんやりとする、というのは日本人の特権であり呪いでもあるだろうと思う。ここいらで蜜柑なんて欲しいなあなんて思い始めれば、駄目人間な自分を自覚してしまうのだ。これが人間を駄目にする。 駄目だ駄目だと思いながら出られないのが炬燵の魔力だ。何やってんだかなあと幸せな気持ちでいると、こつりと足が当たる。「すいません」と慌てて古泉が言ったので態とではない事はわかりきっていたが、何となくこちらからもぶつけてみた。すると顔に似合わず案外こういう細かいところでは負けず嫌いな古泉がまた足をぶつけてくる。当然俺もぶつける。 そんなこんなでドタバタしていたらまあ当たり前に上に乗っている机も揺れるわけで。まあ机が揺れればその上に乗っていた本やら鉛筆立てやらお茶やらも倒れたりするわけで。 最終的には二人して溜息を吐くことになるのである。本当に何やってんだかなあ。 ----------------- sent from W-ZERO3 2007/12/04(Tue) 06:15:04
今日はひどい快晴だった。
せっかくの冬だというのに暖かくなってしまって、俺は厚手の上着を脱ぐか否かで困窮してしまった。暑いならとっとと脱いでしまえば良いじゃないかという声が聞こえてきそうだが、しかし俺が中に着ているのは薄手の長袖Tシャツ一枚だけだ。さすがに暖かい日とはいえこれでは脱いでしまえば寒いばかりだろう。 どうしたものかと隣を見れば涼しげな顔でコートを手にした古泉が「今日は良い天気ですねえ」なんて良いながら薄ら寒い笑顔で空を仰いでいる。憎々しく思いながら俺はコートの前を開けた。開けた瞬間にひゅうと冷たい風が入り込んできて、少々汗をかいていた体が冷やされ、まるで動物がするかのようにブルリと体を震わせてしまった。 なんで今日ばかりは早く来てしまったのかと、自然に目が覚めた自分の健康加減を恨んでしまった。しかも朝比奈さんが居るならまだしも早すぎて古泉しか居ないというこの侘びしさである。寒い。 はあ、と白くもならない溜息を吐けば、不意に隣からの視線に気づかされた。なんだか気付いてしまったことにムカついたので俺は「何だよ」も「俺の顔に何かついてるのか」も言ってやることもなくまた視線を前に戻した。そうすれば古泉が何やらわたわたしている様子が空気で伝わってきて、俺はそれを無視するのにどうも苦労した。視界の端に動きかけて止める手のひらに声をかけずに居られたのは奇跡のようなものだ。 暫くして古泉の気配が黙ったと思ったら、突如「あ、涼宮さんですか? すみません移動中に」という声が聞こえて、俺は思わず振り返ってしまった。運の悪いことに古泉とばっちり視線があってしまって、なんか全部わかってますよ的なうざったいウインクをかましてきやがったので、とりあえず俺はげんなりしながら違う方向を向くことにした。した瞬間に会話が終わったらしく古泉は俺の腕を引き「さあ、行きましょうか」と笑顔で告げてきやがった。何なんだと問う暇もなくぐいぐいと腕を引かれて引きずられるように移動し始めてしまう。 「ちょっと待てなんなんだいったい」 「あれ? 電話の内容、聞いてなかったんですか?」 「んな悪趣味な事するか」 「喫茶店に入ってましょう」 鳩が豆鉄砲をくらったと思ったらチャボにあたったような顔をしただろう俺は二三歩ずるずると引きずられてからその真意にたどり着いた。 こいつもよくやる、と思いながら引きずられつつ、少し嬉しいような気持ちになったのはきっと古泉と友達っぽいことができた所為かも知れない。なんていう馬鹿馬鹿しい思考を振り払ってついでにっていうかこれがメインなんだがいつまでも絡み付いている古泉の腕も振り払って、俺は競歩で喫茶店に向かうことにした。 あれだ、寒かったんだよ。いや暑かったんだ。じゃなかったらこの耳の赤さの理由に説明がつかないじゃあないか。 2007/12/04(Tue) 01:44:53
※古泉がレイちゃんでキョンがゲンドウさんな感じのパラレル。古泉が可哀想でキョンが酷人。 2007/10/10(Wed) 22:40:50
(残酷な人だ。) 2007/10/10(Wed) 21:58:28
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